６月２３日は沖縄の「慰霊の日」でした。沖縄戦の全戦没者を悼む日です。悩んだ末に、わたしも追悼式に参列しました。
前の日の夜はなかなか眠れませんでした。安倍首相やアメリカのルース大使も出席するというではないですか。本来なら土下座して謝罪し、基地を撤廃するのが当たり前なのに、基地を沖縄に押し付けておいて、どうして「慰霊の日」に参列できるのか。苛立ちと悔しさが募ってきたのです。
安倍首相の挨拶に腹が立ちました。沖縄の犠牲や基地の負担軽減などといいましたが、オスプレイを押し付け辺野古に基地をつくろうとしている。ただのパフォーマンス、「慰霊の日」を政治利用しているだけではないですか。
わたしは、沖縄戦の司令官だった牛島満中将のお孫さんに会いたいという気持ちがあって、追悼式にいきました。お孫さんは教師として平和教育に取り組み、祖父を批判してきた方です。牛島中将を祀っている「黎明の碑」にはいかないそうです。追悼式には毎年、テントの外側でひっそり参列してきたようです。
わたしの父は教師として「立派な日本人」になれと子どもたちに教え、沖縄戦では自決も強要したようです。お孫さんもわたしも、沖縄戦の「重荷」を背負って生きてきたような気がします。お孫さんは寡黙な人でした。握手をしました。
基地のない、平和な沖縄になることが沖縄戦で亡くなった方たちの「慰霊」になるのだと思います。憲法９条の改悪を許すと、もっと基地まみれの沖縄になってしまいます。
みんな、それぞれの場所で声をあげてほしいと思います。 （那覇市在住）