「原発いらない!」「再稼動止めよう!」「自民党を許すな!」
「福島から世界に叫ぼう!」
日が落ちて暗くなりはじめたJR福島駅前に、若者たちの声が響く。10月18日金曜日午後6時過ぎ。毎週金曜日、全国140カ所でおこなわれている原発反対行動の1つでもある。
農業青年が叫んだ。「放射能さえなければ福島の米は本当においしい、放射能さえなければ果物は世界一おいしい。原発さえなければ・・・」
「状況はコントロールされている」とか「汚染水は完全にブロックされている」などといって、原発を再稼動させ、世界に売り込んでいる安倍首相にたいし、「うそで塗り固められた発言」と、厳しい批判がつづいた。
山口輝晃さん(26)は原発反対の行動に参加する思いを、こう話す。「3・11のとき、仙台で学生でした。知り合いに福島の農家のおじさんがいて、必死に助けを求める姿に心打たれました。自分が広島出身で、放射能や核にたいする許せない気持ちも強かった。これだけの大事故を起こしながら、東京電力も国もだれ1人、責任をとろうとしないのは許せません。被害者の苦しい胸のうちをきいたことがあるのか」
「この場から多くの人に、福島で生きているからこそ感じることをしゃべってもらって、福島の思いを日本に、世界に届けたい」