【連帯・社会像】

星英雄:安倍政権を退陣に追い込み、主権者国民の手に国政を取り戻そう

 主権者国民VS安倍政権の対決構造が、日々鮮明になってきている。責任を逃れるため、ウソの上塗りで国民をだまし続ける安倍政権を退陣させ、政治を主権者国民の手に取り戻す運動が全国あちこちではじまった。18日の日曜午後、東京・新宿では「森友疑惑を徹底追及 安倍内閣に総辞職を迫る」市民と野党の大街頭宣伝が行われた。主催は戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会と安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合。4000人余の人々が新宿駅頭、さらに歩道橋を埋めた。

 主催者を代表して市民連合の広渡清吾(東京大学名誉教授)氏が訴えた。次のようだった。

 私たちは2015年、安倍内閣が安保法制を強行して以来、日本国憲法の3つの基本原理である立憲主義、民主主義、平和主義をないがしろにする安倍政権を一刻も早く退陣させようと、全国市民と立憲野党の共同で今日まで運動を進めてきた。

 今回の森友学園の問題で、財務省は14件にものぼる決裁文書の改ざんをした。安倍政権はいまや憲法を語る資格もない、政権に留まることが一刻も許されない政権になり果てた。

 日本国憲法第65条は「行政権は、内閣に属する」と規定。66条は「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う」と規定している。69条は、内閣の存続は国会の信任にかかる、としている。

 つまり内閣は国会にたいして、誠実に間違いない正確な情報を全部提供し、国会の審議に寄与し、国会は国民の権利と福祉を守るために、行政の活動を監督、チェックし、もし問題があれば内閣は国会に対し、国会の背後にいる国民に対して連帯して責任を負う。これが憲法の定めた議会制民主主義、議院内閣制の原理だ。

 この憲法の下で何が起きたか。財務省は14件もの決裁文書を改ざんし、安倍政権はこれを正しい文書として国会に提出した。朝日新聞がすっぱ抜くまで国会は内閣に騙され続けていた。

 国民も騙され続けていた。昨年衆議院選挙の時、安倍首相は「国難突破解散、国民を守り抜く」といって、森友・加計隠しをした。国民はだまされたまま、投票した。これは日本の議会制民主主義の根本を揺るがす重大な事態だ。

 さらに問題なのは、事が発覚したいま、安倍政権は一介の行政官に過ぎない佐川国税庁長官にすべての責任を押し付けようとしている。

 しかし、1行政官である佐川前国税庁長官は、内閣の使用人にすぎない。憲法は、内閣は国会とその背後にいる国民に連帯して責任を負う、ということを要求している。

 1年間にわたって国会と国民をだまし続けた内閣の償いは、内閣が総辞職する以外にない。

 なぜこんなことが起こったのか。昨年2月、安倍首相が「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」と答弁した。この答弁を守るために、自殺者を出し、刑法に触れる公文書改ざんまでやったのが理財局、近畿財務局ではないか。

 安倍政権は人事権をてこにして官僚を支配し、官邸の意向通りに動くことを作り出した。この問題を徹底的に明らかにするのが重要だ。

 全国の市民のみなさんと力を合わせ、安倍政権を追及する野党のみなさんと力を合わせて森友問題の真相を全面解明し、アベ内閣総辞職、退陣に追い込むまでがんばろう。

 続いて、立憲民主党、共産党、社民党、自由党の国会議員、市民運動、労働弁護団などから安倍昭恵証人喚問、アベ内閣総辞職要求のスピーチなどがあり、「安倍内閣は退陣を」のプラカードが揺れた。

 安倍政権退陣へのカウントダウンがはじまった。毎日新聞の全国世論調査では、安倍内閣の支持率は2月の前回調査から12ポイント減の33%、不支持率は同15ポイント増の47%へと急落。NNNの世論調査では、安倍内閣の支持率は30.3%。2012年12月の第2次安倍政権発足後最低を記録した。

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