【沖縄とともに】

星英雄:米軍嘉手納基地前から日本の安全保障政策を告発する〈2018沖縄レポート③〉

 27日、米軍嘉手納基地撤去を求める毎週金曜日早朝の「嘉手納ピース・アクション」は107回目を迎え、同基地第1ゲート、第5ゲート前に地元の人々が結集した。この日は、米軍の元海兵隊員にレイプ・虐殺された島袋里奈さん(当時20歳)の3回忌を営んだ。第5ゲート前にいってみた。

 事件は2016年4月28日に起きた。うるま市に住む20歳の女性が嘉手納基地の米軍属・元海兵隊員に暴行され殺された。犯人が逮捕され、女性暴行殺人事件として起訴され、昨年12月、無期懲役の地裁判決が出た。沖縄中を震え上がらせ、怒りは基地撤去の声となって広がった。

 第5ゲート前。1分間の黙とう、僧侶の読経、そして1人1人が花と線香を供えた。

 2人の女性が代表して弔意を表した。「幸せの絶頂期に、彼女にはなんの落ち度もないのに・・・」。もう1人の女性は「沖縄が本土から切り離された4・28に、あなたは米軍兵士に虐殺されてしまった」と、島袋里奈さんの死を悼んだ。

 遺族はコメントを発表した。「今も娘を思いながら手を合わせ供養している日々です」「生きていてほしかった、笑顔を見たかった、悲しいです、悔しいです」

 遺された両親の思いは、胸を打つ。

 米軍嘉手納基地は極東最大の米軍基地と言われる。「嘉手納基地閉鎖・撤去」、「辺野古新基地建設阻止」、「全基地撤去」のコールが響いた。

 沖縄の日々の現実が、そして人々の闘いが、日米安保条約を柱とする日本政府の安全保障政策を告発している。「人間の命、人権を犠牲にしなければならない安全保障政策とはどういうことなのか」──。

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