【特集:わたしと憲法】

藤原一也:日本国憲法には日本人の英知がこめられている 憲法や憲法草案を読み比べて思う

 私の手元に「写楽ブックス 日本国憲法」があります。この本は何度かに及んだ私の本の整理を生き抜いてきました。1982年6月5日初版第八刷発行で七百円の定価がついています。今、この本が復刻され良く読まれていると聞きました。私が何故30年以上も前にこの本を購入したのか詳細は覚えていないのですが、日本国憲法と大日本帝国憲法がともに掲載されていて、比較に便利なことや豊富な写真や用語解説などで条文だけではなく、本として読む楽しみがあったのではと思います。

 また、私は最近インターネットを通じて自民党の憲法改正草案を入手し、読んでみました。

 日本国憲法、大日本帝国憲法、自民党憲法改正草案を読み比べると、天皇、戦争放棄、国民の権利及び義務の条文ごとにはっきりとした違いがあります。特に自民党の憲法改正草案では象徴としての天皇が元首に、戦争の放棄については自衛権の発動を妨げるものではないとし、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持するなど日本国憲法の根幹をなす部分の変更が目論まれています。

私は昭和23年生まれです。中学校入学以来新しい憲法とは何かについてその時々の先生や先輩から、彼ら自らの言葉で解説してもらう機会がありました。そして今も現行憲法のもとで暮らせる幸運を手放してはいません。

 「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」との文言は世界に誇るべき条文と思っています。私は自分の子供や孫の世代にも、この日本国憲法の精神は是非とも引き継いでいただきたいと思います。

 もちろん、国際情勢は流動的です。定常状態とは限りません。しかし、どんな困難に対しても、あらゆる知恵を駆使して武力によらない平和的交渉を行う苦労こそ、私たちの真のやりがいにつながっていると思います。

 私は若い人たちに、まず、日本国憲法を手にして読んでみることを薦めます。そこには日本人の英知がこめられていると思うからです。

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