「辺野古に基地はいらない。」「戦争や軍事力にたよらない平和を!」「いまこそ、米海兵隊は撤退を!」 こんな大見出しの意見広告が、賛同する5115の個人・団体名とともに、6月8日付け琉球新報、沖縄タイムス、毎日新聞、東京新聞の朝刊に掲載された。私も賛同者の1人として名を連ねた。
意見広告は各紙の1ページを埋め尽くして「人間の誇りと尊厳をかけた、平和な暮らし、命の美ら海を守る沖縄の民意に、政府は辺野古新基地建設を中止すべきです」「東アジアの平和のため『日米安保条約』はいりません」と訴えている。
中心を担っている沖縄・意見広告運動は、基地のない平和な沖縄・日本をめざす市民運動だ。米軍普天間基地の辺野古への移設中止を求めて訪米した稲嶺進・名護市長に合わせ5月19日から3日間、アメリカの大手紙ワシントンポスト(電子版)にも意見広告を出した。アメリカ市民と世界にむけて発信されたメッセージの評判は上々だったという。
その沖縄・意見広告運動(第5期)の報告集会が14日、東京・千代田区の連合会館であった。ここに稲嶺市長が感謝のビデオメッセージを寄せた。(以下、要旨)
沖縄・名護市の現状がアメリカに正しく伝わっていない懸念があったので、沖縄の生の声を伝えたかった。アメリカに行き、大学生、市民、メディアに沖縄の内実を伝えることができた。
仲井間県知事が埋め立てを承認したことがアメリカに誤ったメッセージとして伝わっていた。しかしその後、今年1月には名護市長選で新基地建設反対が勝利し、4月の世論調査でも70%以上の県民が県内移設に反対の意思を示した。知事や政府が事務的に進んでいると宣伝しても、実際はそうではない。県内移設反対、辺野古はだめ、オスプレイはノーは、変わらない。
そのことをアメリカで直接訴え、理解を求めてきた。私たちは正しいことをやっている。
私たちは民主主義を守り、人権、自然環境を守る運動に自信をもって取り組んでいくので、これからもご支援・ご協力をお願いします。
沖縄・名護のヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は、政府が埋め立てのための海底ボーリング調査を7月にも始めようとしていることなど、辺野古・新基地建設を巡る緊迫した情勢を報告した。(以下、要旨)
政府は2004年のボーリング調査の際、カヌーなどを使った住民の抵抗に出合って失敗したことから、刑事特別法の適用で住民の抗議活動を排除しようとしていること、名護の漁協に36億円の補償金を出すことなど、無理な手段で名護・辺野古に新基地を押し付けようとしている。
11月の県知事選で、辺野古移設ノーの知事を誕生させたい、そのためにも闘い抜く。抗議行動に必要なライフベストが老朽化で不足している、全国からの支援をお願いします。