安倍政権は普天間米軍基地の代替施設と称して名護市・辺野古に新しい米軍基地建設を強行しようとしている。そのため7月下旬にも、海底ボーリング調査を開始する構えだ。これに対抗して、およそ300人の地元住民・市民らが28日、辺野古の浜で海底ボーリング調査反対集会を開いて抗議した。
辺野古の海で、共産党や社民党などの国会議員、地元市議らが漁船に乗り、抗議に集まった人々がカヌーに分乗して海上抗議行動を展開した。
「辺野古の埋め立てを許すな!」「ボーリング調査を許すな!」「基地のない沖縄をつくろう!」
陸のテント村での抗議集会は、日米両政府が反対行動を阻止する意図で制限水域の拡大を決めたことにたいして、厳しい批判が噴出した。日米合同委員会で、辺野古沖に、常時立ち入り禁止となる臨時制限区域を設定し、日米地位協定を根拠に、新基地建設のため日本政府が臨時制限区域を共同使用することで合意した。埋め立て工区に沿うように制限区域を拡大し、その区域内に侵入すれば、刑特法(刑事特別法)で罰するという、露骨な反対運動抑え込みへの批判だ。
安次富浩・ヘリ基地反対協議会共同代表はこう批判した。これまでの制限水域と刑特法は「(シュワブの)米軍基地を守るためだったが、今回、埋め立て工事の工区を守ため制限水域を変えようとしている。名護市長も名護市議会も制限水域の拡大に反対している、その名護の民意、県民の願いを踏みにじりを踏みにじるものだ」
本来、米軍の「保安」のために水域に立ち入ることを制限・禁止するはずが、日本政府の工事のために変更するのは「違法」との批判が相次いだ。
赤嶺政賢衆院議員(共産党)はこういった。「刑特法は憲法上絶対に認められてはいけない法律だ。基地建設に反対して海上や市街地で抗議行動するのは憲法上認められた大事な権利だ。憲法に基づいた闘いは(日米両政府でも)抑えられない」
「日米両政府に勝つには数が必要、団結が必要だ。勝つまで決してあきらめない。ネバーギブアップ」と市民活動家が訴えた。