【連帯・社会像】

星英雄:9条改悪・原発再稼働・辺野古新基地建設反対、国民生活擁護の国民的共同をめざそう

 14日に投開票された第47回衆院総選挙は自民党が291議席を獲得、公明党と合わせ自公両党で定数の3分の2を超える326議席に達した。1年半後の参議院選挙は、改憲が1大争点となることは必至だろう。安倍政治に対抗しようとする勢力はこの現実にどう立ち向かうのか。

 今回の選挙結果の重要な特徴は、投票率(小選挙区)が戦後最低の52.66%を記録したことだ。前回2012年12月衆院選の59.32%をさらに6.66ポイントも下回った。自民党の小泉進次郎議員は開票速報テレビ番組で、国民は「なぜいま解散か」という思いがぬぐいきれなかったと、全国各地を回って得た実感を語った。

 安倍首相は「アベノミクスが問われる選挙だ」と訴え、景気回復を願望する国民をひきつける選挙戦術を展開、憲法解釈変更による集団的自衛権行使の問題や国民の知る権利を奪う特定秘密保護法を強行した問題、原発再稼働問題等々を正面から問うことはしなかった。

 ドイツもイギリスも、ヨーロッパ諸国が恣意的な解散を認めていないなかで、1人、日本の安倍首相は「解散権」を乱用して総選挙を実施した。しかも、解散から投票日までの期間をきわめて短期に設定した。アベノミクスが不成功だからこそ消費税の10%増税を先送りしたことなど、安倍政治のボロが出ないように仕組んだのだ。安倍首相が仕掛けた「大義なき解散」に対する国民の冷やかな応答が、戦後最低の投票率となってあらわれたといえる。

 共産党が躍進し、第3極といわれた諸政党が自公政権批判の受け皿としての役割を終えつつあることが鮮明になったことも、今回の大事な選挙結果だ。

 前回衆院選で54議席を獲得し、第3極の中心的存在だった日本維新の会は7月に解党、結いの党を吸収合併し維新の党となって選挙に臨んだが、1議席減に終わった。「日本維新の会」から分かれた石原晋太郎グループは次世代の党として再出発。しかし石原氏らが落選し、17議席減の大敗となった。安倍政権にすり寄ったみんなの党は解党し、かつての代表・渡辺喜美氏が落選したことも「第3極」を象徴しているようだ。

 共産党は比例得票数で606万票。前回の368万票から大幅に増やし、議席も8議席から21議席に躍進した。

 とはいえ、安倍政治は圧倒的多数の自公両党に支えられている。安倍首相は開票翌日の15日、自民党本部での記者会見で、改憲への意欲をあらわにした。「憲法改正は自民党結党以来、一貫した主張だ。国会で3分の2を確保し、国民投票で過半数の国民の支持を得なければならない。そのために努力していく」と語った。すでに解散前日には「憲法改正のための橋となる国民投票法が成立した。いよいよ、その橋を渡り、どういう条項を改正すべきかという段階に至っている」(産経新聞11月20日付け)と、語っていた。安倍政権は集団的自衛権関連法案を通常国会に提出する予定だ。原発再稼働に向けて突進し、辺野古新基地建設の考えにも変わりはない。

 安倍政治に対抗するためになにが必要か。この衆院選で、憲法改悪反対をはっきりと掲げた政党は共産党と社民党しかいない。しかし、両党合わせて衆院はわずか23議席、安倍政治にストップをかけるには非力すぎる。そもそも、いま国民が直面している憲法や原発の問題は、1政党では担えない大きな課題なのだ。

 今回の衆院選で、4つの小選挙区すべてで自民党候補が落選した沖縄は参考に値する。辺野古への新基地建設反対で「オール沖縄」が共同し、11月の知事選では翁長雄志知事を誕生させ、今回の選挙の結果も生み出した。「オール沖縄」を可能にしているのは、基地反対運動に取り組んでいる多くの市民たちの力だ。

 国会を構成する政党の力関係では劣っても、9条改悪反対、集団的自衛権行使反対、原発再稼働反対は、国民世論の多数派だ。安倍政治に対抗するには、国民世論を動かし、結集することだ。

 安倍政治を変えるために、国民的共同の実現に努力すべき時がきたと思う。次期参院選まで、時間はあまり残されていない。

星英雄:9条改悪・原発再稼働・辺野古新基地建設反対、国民生活擁護の国民的共同をめざそう” への1件のコメント

  1. 2016年の参院選は重要ですね。安倍政権は次期参院選で勝って、改憲を狙ってくるでしょう。
    自民党の良識保守も巻き込んだ沖縄のような共同を全国に広げることができるのか。
    日本共産党が前進したことはうれしいですが、浮かれている場合ではないですね。

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