【福島・沖縄からの通信】

沖縄県議会議員団発:止めよう辺野古新基地建設

 15日に東京・千代田区の連合会館で、止めよう辺野古新基地建設実行委員会と沖縄県議会議員団の「1・15東京報告集会」がありました。沖縄から12人の県議会議員が参加しました。代表して「沖縄報告」をした4人の県議会議員の発言(レジュメ)の一部を紹介します。

仲村みお(社民・護憲ネット会派)前代未聞の異常な辺野古埋め立て

 辺野古の埋め立ては、米軍基地だからといって特別な法律によるものではない。他の埋め立てと同じ公有水面埋立法を適用する。しかし、辺野古の埋め立ては前代未聞、史上初の(異常な)やり方だ。IMG_7018

 ①地元の市町村長が反対したものを覆して知事が承認する全国初のケース②亜熱帯の沖縄は脆弱で多様性のある独特の環境なので、これまでのどの埋め立ても県外から土砂を持ち込まなかった。しかし今回、初めて県外から大量の土砂を持ち込み、生態系を壊す③公共の海の埋め立て、米軍基地を造ることが公益に適うのか、合理的か、環境と勘案してその差し引きはどうか。こういう合理性の判断を承認権者の知事が行う。

 辺野古の埋め立ては単なる埋め立てではなく、そういう要素(問題)をはらんでいることを知ってほしい。

渡久地修(日本共産党会派)沖縄振興策の精神は償いの心

 沖縄が復帰した1972年から始まった沖縄振興策の精神は、沖縄戦をはじめ27年間の米軍占領下で沖縄県民に大変な苦難を強いたことに、償いの心をもってあたるというのが原点だ。基地との引き換えではない。IMG_7023

 42年間の沖縄振策の結果はどうか。県民所得は平均201万円で全国最下位、年収200万円未満が51・8%、本土から企業が進出しているが非正規雇用は44・5%で全国一高い比率だ。

 復帰から今日まで沖縄振興予算は11兆円にもなるが、大半が本土に還流。振興予算が沖縄域内を循環し、地元企業や県民の家計に蓄積される仕組みづくりが大事だ。沖縄経済の阻害要因の米軍基地を撤去して経済の発展を図る必要がある。基地があるから沖縄は政府から沢山の予算をもらっているというのは誤解だ。

比嘉京子(沖縄社会大衆党会派)県民の強い思いが政治家を動かした

 沖縄ではもともと、国と対峙するときに分裂していては自滅をする、やはりまとまってこそという考えがある。今回の知事選で、自民党から共産党までまとまることができたが、沖縄社会が体験的に学んだことだ。

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 基地問題、人権問題、教科書問題、歴史認識問題で沖縄県議会は県民をけん引してきた。一方、県民の中から、沖縄の自己決定権を求めるために、沖縄建白書を実現し未来を拓く島ぐるみ会議が発足した。

 前知事が埋め立て承認をしたときから、今度の知事選はなんとしても勝たなければならないという、県民の強い思いが政治家を突き動かしていった。政党にはそれぞれの考え方があるが、辺野古に新基地を絶対認めない知事を誕生させるという1点でまとまろうという強い気運となった。

吉田勝廣(公明党・県民会議無所属会派)日米地位協定と刑特法

 地位協定は米軍基地を守るためにつくった協定だから、反対運動をしたり秘密をもらしたりする人を、罰さないといけない。辺野古で座り込みをしているような人を地位協定の実施に伴う刑事特別法(刑特法)は裁ける。地位協定も刑特法もがってんならぬ。闘ってはじめてなくすことができる。IMG_7028

 特定秘密保護法は特定秘密を漏えいしたものに10年以下の懲役、教唆・扇動したものは5年以下の懲役とする。刑特法の本を読むと、米軍基地の秘密を洩らしたものは10年以下の懲役に処する、教唆扇動したものは5年以下の懲役に処すると。刑特法と特定秘密保護法は似ている。こういうことがまかり通る世の中になりつつある。

 

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