杉浦公昭: 沖縄差別は、何が原因か?  (2016.年9.月20~22日)

先日、私は沖縄独立論の是非についてのFacebookでの議論を紹介しました。今回は沖縄差別がどこから来ているかのFBでの議論を紹介したいと思います。

 Y. Mさん そのうち沖縄は九州だとかいいだすよ
 
 T.N 独立沖縄国に移住したい。

H.K 沖縄は琉球王国でした。薩摩に侵略されたんです。薩摩芋のように奪われた物がたくさんあります。酷いこと沢山されてきました。最初から自分たちの物だったみたいに言い出すなんて恐ろしいです。歴史を知らない人が多すぎます。

Y. M、これ皮肉でもジョークでもないです。

R.A、私のTLにかきましたが、当初廃藩置県により琉球国を県に格下げするときに、全国の他の藩主は華族にしたが「琉球は民族が違うので華族としない」とした(1872)。その後の分島論のあと、台湾が日本の植民地となった後には「台湾と琉球をまとめて南洋州」として植民地経営する案が浮上します。

杉浦公昭さんがY. Mさんの投稿をシェアしました。

 薩摩の侵略、琉球王国を奪った琉球処分、本土防衛の時間稼ぎのための捨石沖縄戦、サンフランシスコ講和条約による日本からの切り捨てと米軍全面占領、米日密約下の「核抜き本土なみ」の日本国憲法への日本復帰、米日安保条約下の米軍基地集中と占領軍意識の米軍による基地公害の増加、自公政権による地方自治無視の政策。

 思いつくままに記しても本土が沖縄に対して行ってきた罪は計り知れない深さを示しています。 同じ民族として悲しいことでありますが、沖縄が独立したいといえば、私は全力で応援したいと思います。

 しかし、沖縄単独で米日反動政治に立ち向かうより、本土の民主勢力とお互いに連帯して共に日米安保条約を破棄し、日本の真の独立を勝ち取る闘いをした方がより良いと考えます。国民皆でよく考えましょう。

Y. M、共に闘うという、お気持ちは嬉しいのですが、私たちは同じ民族ではありません。その多様性を日本人として受け入れることが出来るのかも問われていると思います。

杉浦公昭 同じ民族と学んできましたが、今一度学びなおしてみます。

Y. M、文献あれば教えてください。私も学びます。

杉浦公昭 貴方の言う民族の多様性とは何を指すのですか? 例えばアイヌ人を日本人として扱うのではなく、異なる民族として扱うべきというような意味ですか?

杉浦公昭 国立大学法人 総合研究大学院大学のプレスリリース概要によれば、「日本列島人(アイヌ人、琉球人、本土人)のゲノム解析により、現代日本列島人は、旧石器時代から縄文時代を通じて居住してきた縄文人の系統と、弥生時代以降を中心に日本列島に渡来してきた弥生系渡来人の系統の混血であることがはっきりした」そうです。縄文人は縄文人の系統が住んでいたところへ本土の縄文人の系統と弥生系渡来人の混血人が沖縄へ流れ住み混血してウチナンチュウが形成されたと思慮されます。従って今も私は、同じ民族と考えています。

Y. M、 杉浦公昭 さん、ゲノムのDNA分析で明らかになったのは、本土に暮らす皆さんが大陸や半島と近く。その近さに比較して沖縄はかなり離れているということだと思います。ただ民族の定義とは異なるとも考えています。

杉浦公昭 貴方の民族の定義を教えてください。

Y. M、杉浦公昭 さん、国連勧告のように私たちの文化をしっかり認めること。むかし中曽根首相がアイヌ民族を否定したように、今も琉球を無かった事にしようとする方々を否定して欲しいです。言葉も奪われましたが、再建したいという運動も起きています。多様性に富んだ国。それを認めあえれば幸いです。蓮舫のように自分さえ良ければいいという政治家が社会から否定されますように!

Y. M、杉浦公昭 さん、昼休みが終わります。国連の日本への勧告を検索して下さい。よろしくお願いします。

杉浦公昭 沖縄に関する国連勧告を学びました。国連は、沖縄県人をアイヌ民族と同様に先住民族と見做していることが分かりました。本島日本人は、縄文人の系統と渡来してきた弥生系統の混血であり、それは、元々の縄文人の系統に弥生系統の本島人の混血で出来たウチナンチュウとは別の民族であるとの主張には、現時点において賛成も反対もしません。大切なのは、国連の先住民の定義だと思います。ILO169号の第一条第2項で「原住又は種族であるという自己認識は、この条約を適用する集団を決定する基本的な基準とみなされる。」と謳われており、現在のウチナンチュウが沖縄の歴史を深く学んだ上で、自らをどのように認識するかに係っていると言えましょう。

Y. M、 DNAでは離れています。それは外見から違いますから私は納得しています。琉球の歴史を認めない日本政府とは相入れません。民族は異なれど今は日本人だと私は思っています。しかし、そう思っていない大多数の本土の方々の意思により沖縄差別は続いています。同化でなく多様性を認めあえれば、弱い方にも優しい日本になると考えます。

杉浦公昭 沖縄県人が先住民族かどうかの議論も大切ですが、今問題になっている沖縄差別がどこから来ているかの考察こそ重要と考えます。それは、民族の多様性を認めないことにあるというよりも、日本の中に沖縄があることさえ十分に認識していない、言い換えれば、狭くは、沖縄がサンフランシスコ講和条約で本土から切り離され米軍の全面占領下におかれ無権利状態で苦しんできたことさえ知らない、広くは、本土が沖縄に対して行ってきた罪の歴史的認識のない、圧倒的多数の本土の日本人こそ問題でしょう。総じて正しい歴史認識を持たせないようにしている教育、報道機関、それを操っている歴代自民党政府こそ批判しなければならないと考えます。一方、そうした社会環境を正していく主権者国民の力不足も問題と考えます。

 他方、沖縄の人々の中にも本土の日本人による沖縄処分以来の日本人同化策に負けて、Y.Mさんの言う先住民族即ち琉球人の意識を失っている多くのウチナンチュウが居ることも問題と考えます。この人たちにも正しい歴史認識を持って頂くことが必要ではありませんか?  Y.Mさんのご意見をお聞かせください。

Y. M、マッカーサーら米国の考察で日本人は沖縄の人間を日本人だと思っていない。と分割統治が可能であるとメッセージを残しています。呼応するように天皇が希望し沖縄は米軍統治となりました。悲しいですが、これまでの歴史から私も分割統治の背景には沖縄差別があると感じています。また杉浦さんが沖縄人の問題点を指摘しアドバイスするのは、申し訳ありませんが受け入れられません。私たち自身で選択します。可能であれば日本本土からの政府の圧力を止めることをお願いします。

杉浦公昭 アドバイスの心算はなく、沖縄差別の原因を突き止め、原因を根本から取り除きたくて、口幅ったいことを申して済みませんでした。確かにウチナンチュウのことは沖縄の皆さん自身が選択されることでした。本土の我々は、沖縄への安倍暴走政権の不当な権力行使を止めさせるために、皆さんと連帯して全力で闘い続けること誓います。

Y. M、失礼をおゆるしください。
しかし、安倍、自民党だけでなく辺野古埋め立て堅持の蓮舫民進党も倒して下さい。よろしくお願いします。

杉浦公昭: 沖縄差別は、何が原因か?  (2016.年9.月20~22日)” への1件のコメント

  1. ありがとうございます。もっともっと琉球・沖縄の真実の歴史を
    ヤマト(日本)の人たちに知らしめる運動を展開していただきたいと思います。われわれ琉球人から発信するよりも日本人から日本人へ発信したほうが効率的だと思いますので今後ともよろしくお願い致します。首里城明け渡しの際、明治政府に処刑された「謝名利山」。琉球が独立することによって謝名利山の仇を討つことになる。そして全基地撤去・平和で豊かな琉球国ができるのだ。
        2016.10.9 謝名門下生:謝名真山

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