藤田観龍：やんばるの原生林の森にオスプレイパッドはいらない　沖縄県東村・高江地区の反対行動を現地に見る

沖縄県東村は沖縄本島の北部に広がる原生林に覆われる、「やんばる」といわれる自然豊かな村。国頭村に接した東村高江には150人５０戸ほどの住民が海抜１６０㍍の高地でパインなどの栽培を営み暮らしています。この自然豊かな高江地区の米軍北部訓練場に、直径８０㍍ほどのヘリパッド（離着陸帯）の建設工事が緑の大地の原生林を切り倒し、沖縄県民の水源地である緑野山に砂利石を敷き詰めるヘリバッド建設が強行されています。ＭＶ２２オスプレイ機を配備し、ゲリラ戦の訓練を強化するものです。

　北部訓練場には現在１５のヘリパッドに加え、新たに６ヶ所建設する計画です。２１ヶ所のオスプレイ用ヘリパッドに高江の集落が囲まれる事になり爆音被害に墜落事故など危険が増大し心配されています。これまでのヘリコプターよりも爆音と墜落事故の危険性の高いオスプレイ用ヘリパツド建設の強行に反対し、地元住民や平和団体などがゲート入り口前で建設反対の座り込み行動を続けています。

１０㌧積の大型ダンプカーで砂利石を運び込むため、高江のＮＩゲート前などで座り込み参加者を機動隊員が実力行動で手や足を掴み抱えて排除しています。国は大型バスで、東京の警視庁をはじめ神奈川や大阪などから機動隊を送り込んでいます。地元住民など抗議の座り込みの人々に、大阪府警の機動隊員が「土人」などとの暴言・差別発言を浴びせ、国会でも問題になるなど政府の建設強行が批判を浴びています。

１１月１２日は約３００人が高江のＮ１ゲート前に座り込み抗議し、ダンプの砂利搬入はできず。ゲート前には警備員が立ち、ゲートの門は閉ざしたままでした。高江での米軍基地の機能強化のヘリパッド建設は、沖縄県民が再三選挙で意思表示した基地強化反対の沖縄県民の民意を踏みにじる日本政府の暴挙です。

１１月１４日は早朝から約６０人ほどが高江のＮ１ゲート前に座り込み抗議行動。それに対して、機動隊員が抗議の人々の足や手を掴み抱えて排除の行動を続け、まもなくパトカーに先導されたダンプカーがフェンスで囲まれたヘリパッド建設現場に砂利石を次々と運び込んでいました。この日は午前中に１０㌧ダンプカーで５５台分の砂利を搬入しました。

建設反対の参加者は整然と、ヘリパッド建設の砂利石積載のダンプに抗議の行動を続けました。名護市辺野古の新基地建設と高江のヘリパッド建設に反対する全国からの支援が強く求められています。