藤田観龍＆星英雄：「高江・辺野古に基地はいらない」と３９００人が東京・銀座をパレードした

　１２月１０日、多くの人々でにぎわう東京・銀座に「基地はいらない！」「高江にいらない！」「辺野古にいらない！」のコールが響いた。パレードの女性が「沖縄のことを知ってください」と街行く人々に語りかけた。「がんばれ」の声がパレードに届いた。（写真はクリックすると拡大します）

 

　パレードに先立って、日比谷野外音楽堂で「高江オスプレイ・パッド、辺野古新基地の建設を許さない！東京集会―最高裁は沖縄の民意に応える判決を！―」を開いた。３９００人が参加した。主催は、基地の県内移設に反対する県民会議、「止めよう！辺野古埋立」国会包囲実行委員会、戦争させない・9条壊すな！総がかり行動実行委員会。民進党、共産党、社民党、沖縄の風の国会議員たちもあいさつした。

　沖縄からきた仲本興真さんが、沖縄の現状を伝えてくれた。

 

　──４年前の９月、１０万人余が参加してオスプレイ配備反対の沖縄県民集会が開かれた。しかしその後、普天間基地などに２４機配備された。

 

　──オスプレイが物資つりさげ訓練を住宅地で行う、伊江島ではパラシュートで降下するなど、日夜、県民の命と財産が脅かされている。

 

　──２０１３年１月、ここでオスプレイ撤去、建白書の実現を求める東京行動が行われた。県民は日本の一員としてこの国の発展をともに願ったが、復帰４０年、米軍はいまだに傍若無人で、主権国家日本のあり方が問われている。

 

　──１９９６年、日米ＳＡＣＯ合意。その年、海兵隊員に少女が暴行され、ことし４月、元海兵隊員による名護市出身の女性暴行殺人事件が起きた。殺された女性の父親は、基地のない沖縄を実現してほしいと、悲痛な叫びをあげている。

 

　──東村高江ではオスプレイパッドの突貫工事が行われている。本土からの機動隊、沖縄県警による、あらゆる違法、無法がまかり通っている。

 

　──警察に逮捕された仲間は辺野古・高江で５０人を超え、いまも５人が拘留されている。運動の広がりを恐れた当局による政治的攻撃だ。逮捕された仲間の１日も早い釈放を願っている。

 

　機動隊は沖縄から帰れ！
　安倍内閣は民主主義と民意を尊重せよ！
　安倍内閣は退陣せよ！

 

　──最高裁の判決に関心が高まっている。高裁は不当判決、最高裁は見識を示してほしい。

 

　──翁長知事の誕生など、沖縄の闘いは沖縄だけの闘いではなく、お集りのみなさんのご支援、ご協力のたまものだ。

 

　──高江のヘリパッド建設、辺野古新基地建設は本土の基地機能強化と一体だ。沖縄県民を未来永劫、米軍基地に縛り付けようとすることは断じて許さない。

 

　沖縄に対する安倍政権の不当な攻撃はすさまじい。米軍統治時代から闘ってきた沖縄の池宮城紀夫弁護士は「高江や辺野古での警察の横暴は、復帰前の米軍施政下よりひどい。僕は当時の運動を見てきたが、米軍でも基地に反対する人々をむやみに逮捕・投獄することはしなかった。戦後沖縄の歴史の中でも、まれに見る権力の暴走が高江と辺野古で起きている」と地元紙にコメントしている。

 

　高江で闘っている沖縄県民の１人は「高江の集会で、多い時は本土の人が３分の２もいる。本土の理解が進んできた」と話してくれた。今日の集会・パレードも沖縄を励ますことになると思う。沖縄の問題は自分たちの問題だ。この輪をもっと広げたい。

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