【連帯・社会像】

大石京子:佐倉母親大会 浜矩子さんの講演

2月17日 佐倉市志津公民館で第8回佐倉市母親大会が開かれ、午後の講演会に参加しました。参加者は300人近く、超満員でした。駅近くの本屋では母親大会のポスターの下に浜矩子氏の本のコーナーができていて、たくさん売れたとか。そのせいか、男性の参加者も多かったです。以下は、浜さんの講演の要旨です。


「平和の経済学を目指して 」浜矩子2017年の選挙結果


自公勢力大勝とメディアは宣伝するがウソ。6議席減らしているので“自公勢力かろうじて維持”が正しい。立憲民主党ができて野党第1党になった。議席数は多くないが意義は大きい。希望の党(野望の党) モリカケで人気が下がった安倍政権の補完勢力だったが大外れ。「一強のおごり」と言われているが「一強の怯え」では?今通常国会で憲法改悪発議を目論んでいるが、「焦り」のなせる業。もっともっと追い込んで行こう。

パートⅠ 平和の経済学とは何か-日本国憲法にみる平和の経済学―
「平和の経済学」は間違った言い方。平和でない経済学も認めていることになる。「ブラック企業」という言葉も、ブラック状態を企業と認めることになる。経済活動の中心は企業活動であり、ブラック状態は企業ではない。定義が甘いと偽物を認めることになる。
経済活動は人間のみの営みであり人間が人間であることの証。人間を不幸にするのは本当の経済活動ではない。戦争の経済学は成り立たない。
具現化した状態は憲法前文にあり。今のグローバル時代にこそ通用する。
①諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し…
人、物、金が国境を越えて広がっている時代、諸国民との協和なしには何もできない
②平和を愛する諸国民の公平と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意
これこそ積極的平和主義。安倍政権のいう積極的平和主義とは軍備増強のことをいう。金融活動→信用→クレジットとは信用を意味する。人が人を信頼するところにしか生まれない。
③いずれの国も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない…

パートⅡ 今は何の経済学か? -不純なるいかがわしい下心、野望の経済
下心
2015年4月米笹川平和財団で「アベノミクスと私の外交安全政策は表裏一体」と発言。記者の質問に答えて、「日本経済のデフレ脱却、GDPを大きくして、しっかり国防費を増やす」と。もはや下心ではないが。
「戦後レジームからの脱却」とは、社会を戦前にもどし、大東亜共栄圏、大日本帝国の世界を再構築すること。そのための「経済優先」。人、物、金、すべてに困難な状態に

金  株式市場、債券市場が日銀に支配されている。大企業の1/4では日銀が株主一位となっている異常な状態。経済ファシズム。

物  企業不祥事が続いている。「日本の稼ぐ力を取り戻す」政策で、ひどくなって内部告発が増えている。「ガバナンスの強化」とはグローバルには、あまりにも利益率をあげるためだけではなく社会的責任を果たさせるためのもの。
企という字は「くわだて」と読む。より高みをもとめて伸び上がることを言い、まさに企業を表している。しかし今は「たくらみ」の変わってしまった。

人  働き方改革 ①同一労働同一賃金 ②長時間労働是正 ③柔軟で多様な働き方=フリーランスにし、労働法制の枠外に労働生産性を上げようとしている。
フリーランスの働き方はグローバルに広がっているが、労働法制変更の議論の必要性がいわれている。人づくり革命の名のもと、教育の無償化が言われているが、スキルだけを高めもの言わぬ人を育てようとしている。

質問コーナー
1.ハイパーインフレでお金の価値が紙切れ同然になる心配はないのか?
政府は事実上破産している。憲法違反の政府と日銀の連結決算で統制しようとしている。インフレを作り出すことでしか解決できない。
2.年金生活だがこれからどうすれば生活をまもっていけるか?
幅広い友人を作り支え合いの経済、レジスタンス経済を作るしかない。炭鉱閉山した町で、地域共同体による地域通貨を作り危機を切り抜けた事例がある。

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