6月23日は73年前、沖縄戦で組織的な戦闘が終わった日として、沖縄本島南部にある摩文仁の丘で慰霊祭が行われます。県民の4人に1人が犠牲になった、あの沖縄戦は、唯一の地上戦で日本本土、特に天皇と大本営を守るための時間稼ぎの消耗戦でした。
1945年6月23日は、沖縄の総司令官牛島中将が自決した日で、その日をもって日本軍の組織的戦闘が終わったとされていますが、その牛島中将は自決の際に「最後までたたかえ」と降伏を許さない命令を出しました。そのため沖縄では終戦の8月15日を過ぎて9月7日の降伏調印まで消耗戦が続きました。
沖縄を本土防衛の犠牲にした戦争中の日本
沖縄戦での住民の惨劇は、米軍による鉄の暴風雨といわれた猛列な爆撃に加えて、日本軍による沖縄県民への残虐な行為がありました。沖縄の方言を使う人などを「スパイ」として銃で射殺したり、手りゅう弾を渡して「集団自決」を迫ったり、避難していた豪(ガマ)から追い出して米軍の砲弾が雨あられと飛んでくる中へ、追いやったりしました。
沖縄の人たちが「軍隊は住民を守らない」「戦争につながる基地はいらない」というのはこういう経験があるからです。
戦争が終わっても、27年もアメリカの統治下で人間としての尊厳をうばわれる生活を強いられ、今また日本の国土の0.6%しかない沖縄に米軍基地、施設の70%を押し付けられています。米朝首脳会談でアジアの平和が見えてきているいま、沖縄に米軍基地は必要でしょうか?
美しい辺野古の海が土砂で埋められようとしている
下の図1は、辺野古の新基地の護岸工事進捗状況の図です。黒い線が工事の完了した護岸で、赤い線の部分が未完成の護岸です。安倍政権は、沖縄知事選前にこの黒線で囲った部分を埋め立てようとしています。
〈図1〉
しかし、ここには図2、3のように美しい豊かな海が広がっています。この美しい海を泥で埋めてしまうのが、この新基地建設です。
一度、泥で埋められたら、元には帰りません。日本の美しい自然を破壊にする、米軍海兵隊のための新基地建設は許せません。
図1で分かるように、新基地建設は全体の1%も出来ていません。護岸工事の一部だけで、いつでも元に戻せます。しかし、政府はそのことを知らない国民に対して、ほとんど完成したかのように言って国民の諦めを狙っています。だまされはしません!