ハイタイ(こんにちは)! 伊江島と言えば、戦後の米軍による土地強制接収に対する非暴力の闘いによって、やがて沖縄全体の島ぐるみ土地闘争へとつながるきっかけになった島ですが、この島でつい先日(3月2日)、財団法人「わびあいの里」の呼びかけで、オスプレイ配備反対、オスプレイの伊江島での演習に反対する抗議集会が行われました。
会場である伊江島補助飛行場跡には、冷たい海風の吹く中でしたが、県内外から130名あまりの方々が参加されました。
彫刻家の金城実氏が、読谷村からフェリーに乗せて運んで来た「銃剣とブルドーザー」の、大きな大きな彫刻をトラックの荷台に積み、会場に運び込みました。これは、57年前の、島ぐるみの土地闘争が始まった頃に、伊江村民が銃剣とブルドーザーを相手に、必死に闘ったことをモチーフに製作されたものです。
そして、それに向かい合うようにして、「伊江島にオスプレイ!でーじなとぅしが」の横断幕や、「オスプレイはいらない」の旗や、プラカードを持つなどして、集会が始まりました。
現在も伊江島では、基地が島の約35%を占めており、そこに一番近い真謝(まじゃ)・西崎区の住民の訴えがありました。 「私は基地の近く500~600メートル離れた所で、畜産を営んでおりますが、時間の許す限り、監視活動を行っております。(昨年)10月4日から、オスプレイが飛来してきて、普天間基地には夜10時までには帰らないといけないが、そういうことも守られていない。コンクリートをぶらさげているのもいる。アメリカで嫌がられているオスプレイが、何で、日本には軽々と押しつけられるのか、意味が分からない」と。
伊江村議員からは、村議会でオスプレイ配備計画に反対する抗議決議と意見書が、2度にわたり全会一致で可決されているが、強行配備されていること、また、住民の手で騒音測定機が設置され、監視活動をしているが、それでは低周波音の測定が出来ないと言う問題も指摘されました。
戦後強制的にとられた土地が、米軍基地となり、そこで騒音・粉塵被害を受け続けている住民にとって、もうこれ以上たくさんだ! という訴えでした。
沖縄では反対の集会に10万人以上参加し、全41市町村長・議会議長が建白書という形で、配備撤回を要求しに東京まで行ったのに、強行配備されるのは何故なのでしょうか?
防衛を口実に、世界一危険な普天間基地に欠陥機を配備するのは、本当に私たち住民を守るための防衛なのでしょうか?
ここ、伊江島は「人間の住んでいる島」です。美しい海に囲まれた、自然豊かな伊江島に、オスプレイはいらない。この伊江島の土地を、破壊や戦争に使われるのではなく、農作物や畜産などの生産の為にこそ使いたい。
いろいろなしがらみのある中で、声をあげられない状況に追い込まれているこの社会で、それでも、危険な行為に対しては「おかしい」「嫌だ」「やめてほしい」と、声をあげると同時に、アジアの国々と協力し、調和のとれた世界を作っていくために、具体的に何を学び、どう行動していくのか、自分たちが実践していくしかない!
そんな思いを、強くした抗議集会でした。
(沖縄県伊江島 わびあいの里 <wabiai@giga.ocn.ne.jp> )