星英雄:右派勢力の改憲策動と新しい市民運動

 安倍首相の終わりが見え始め、しかし、9条改憲も辺野古新基地建設もあきらめず、そして、米朝の激しい舌戦が不測の事態を招きかねない情勢下で、72回目の敗戦の日を迎えた。この日、侵略戦争を美化する靖国神社の境内では、安倍首相に改憲を求める右派勢力が気勢をあげた。

 地下鉄九段下駅から靖国神社に向かう少し上り坂の歩道は、この日ばかりは右派勢力の格好の宣伝の場と化す。

 教育勅語を印刷したビラ、「皇統護持・皇室の盤石と弥栄のため・・・」「女性宮家は必要ありません!」と書かれたビラ。

靖国神社に続く歩道

 「オスプレイの事故率は低い」「辺野古移設に問題はない」などもあれば、「日米安保は国防の基軸」「憲法九条改正こそ英霊にこたえる道」と、新聞スタイルの宣伝もある。

 左手に傘、右手に握り切れないほどのビラ等を受け取って靖国神社境内へ。英霊にこたえる会と日本会議の共催で「戦歿者追悼中央国民集会」が始まった。憲法「改正」が中心テーマだった。

 寺島泰三氏・英霊にこたえる会会長は言った。「安倍首相は憲法改正の目標・2020年にはこだわらないと軌道修正したのは残念だが、今を逃せば憲法改正の道は未来永劫に閉ざされると言って過言ではない。改正を実現するよう全力を結集したい」。

 田久保忠衛・日本会議会長もこう言った。「中国が強大になり、後ろ盾にしていたアメリカではトランプ大統領が誕生し、国際情勢は憲法「改正」に有利になっている」

参拝を待つ人たち

 アメリカいいなりにオスプレイの飛行再開を許し、米朝のエスカレートする応酬にもトランプ大統領に追随するだけ。日本国民の生命と安全を顧みず、9条改憲の野望に燃えている安倍政権なのだ。

 靖国神社の近くには無名戦没者の墓、千鳥ヶ淵戦没者墓苑がある。正午から「戦争犠牲者追悼、平和を誓う8.15集会」が開かれた。福山真劫・平和フォーラム共同代表は「安倍政権の打倒を明確にし、野党と労働運動、市民運動・市民の連帯した闘いが新しい政治を作り出している」と誓いの言葉をのべた。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑の8・15集会

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星英雄:防衛省の日報隠蔽問題は安倍問題 森友学園・加計学園と同じ構図だ

 南スーダンPKO(国連平和維持活動)の日報隠蔽問題で、稲田防衛大臣は自分の責任を認めることなく辞任した。しかし、稲田大臣の責任問題は当然としても、安倍首相その人の問題、安倍政権の構造的な問題であることを見落としては、問題の矮小化になってしまうだろう。 続きを読む

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岡本敏則:小田実没後10年シンポジウム

7月22日、東京千代田区で「小田実没後10年シンポジウム」が行われました。小田実の命日7月30日に合わせて毎年行われています。今回の主旨は、「憲法発布70年目の世直しー平和憲法が死に瀕している今、小田実が遺したものをどう受けとめるか」。 続きを読む

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岡本敏則:安倍政権を退陣に

7月19日夜、国会前行動が行われました。福島瑞穂議員のスピーチにあるように19日は「月命日」(2015年9月19日「戦争法」が強行採決された日)です。「加計学園問題」の集中審議が休会中の国会で、24,25日アベ首相も出席する予算員会で行われます。アベは秋の臨時国会で「改憲案」(自衛隊を明記)の提出を目論んででいます。「共謀罪法」のように短時間で審議を打ち切り、来年秋にも「国民投票」にかけることが予想されます。市民、野党共闘でアベ政権を退陣に持ち込みましょう。 続きを読む

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藤田観龍:九州北部豪雨被害の地 福岡県朝倉市杷木、大分県日田市、東峰村を歩く

私は、福岡県田主丸町(現久留米市)生まれです。昭和28年(1953年)の西日本大水害(豪雨1千㍉)を経験し筑後川の堤防が幾カ所も破堤し、洪水で茅葺の家が田んぼに浮いて流れる光景が子どもの記憶で焼きついています。私が生まれ育った町は、今回、被害の大きかった朝倉市とは筑後川をはさんで隣り合わせです。どうしても現場に行きたかった、カメラに収めたかったのです。 続きを読む

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岡本敏則:7.9安倍政権退陣を求める緊急デモ

7月9日夕方新宿で「安倍政権の退陣を求める緊急デモ」が行われました。緊急の呼びかけにも関わらず8000人の市民が参加。この日は、北海道、名古屋、京都、大阪、福岡でも同時に行われました。「アベハヤメロ」「アベハヤメロ」のコール、沿道からも熱い連帯の手振り、拍手を受けました。新宿駅ホームで、バッグにいつもつけている「アベ政治を許さない」のタグを見てか「デモにいらっしゃったのですか、ゴクロウサマデス」の声もかけられました。 続きを読む

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